大きくする 標準 小さくする

コラム「オフ・ザ・ボール」

コラム「オフ・ザ・ボール」 2010年4月9日 [オフ・ザ・ボール]

投稿日時:2010/04/29(木) 12:00

春の甲子園決勝で敗れはしたがエースとして投げ抜いた日大三高の山崎選手は、高校入学直前の2 年前に小児脳腫瘍の手術を受けている。「野球なんかとんでもない」「手術しても歩けなくなるリスクがある」と数カ所の病院で言われた末の手術だった。その後、驚異的に回復し再び白球を握った。

同じ病気で子どもを亡くした山崎選手の知り合いの男性は「自分のためというより、病気で苦しんでいる人やお世話になった人のために頑張っているのではないか」と感じる。当の山崎選手は「病気を経験して、全てのことに感謝し幸せだと思えるようになった。打席では勝負強く、マウンドでは冷静でいられるようになった」と言う。

困難を乗り越えてきた人は、例外なく謙虚で感謝の気持ちを持っているとつくづく思う。
自分は1 人で生きているのではなく、多くの人に支えられて生きていると思うことが、自分自身のことだけでなく人のために何かに取り組む原動力となるのだろう。
決勝で敗れはしたがほほえんで甲子園を去った山崎選手を見てそう感じた。

                                      ※朝日新聞4月4日引用


                                         K.H



トラックバック一覧

コメント

名前:
Eメールアドレス:
コメント:
ファイル
パスワード: