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コラム「オフ・ザ・ボール」 ブログテーマ:オフ・ザ・ボール

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コラム「オフ・ザ・ボール」 2010年5月6日 

[オフ・ザ・ボール] 投稿日時:2010/07/05(月) 21:56

少年団の指導をしていた時の教え子の一人であるA君の試合を、久しぶりに見る機会があった。A君は現在高校3年生である。彼が出場した試合はBチームの試合だったがウォーミングアップは誰よりもダッシュを繰り返し、試合中はA・Bチームを通じて一番走っていた。味方へのサポート、カバーとひたむきにチームに貢献し、見ていて嬉しかった。

前サッカー日本代表監督のオシムは味方のために頑張れる選手のことを「水を運ぶ人」と呼んだ。チームになくてはならない存在、という意味である。

学総大会まであと一ヶ月あまり、フォア・ザ・チームに徹し、人のために頑張れる選手が多いチームは強い。その気持ちが能力や技術を上回るのである。また、試合に出場できなくてもチームのためにやれることはいくらでもある。

「水を運ぶ人」 いい言葉だなと思う。



                                          K.H

コラム「オフ・ザ・ボール」 2010年4月9日

[オフ・ザ・ボール] 投稿日時:2010/04/29(木) 12:00

春の甲子園決勝で敗れはしたがエースとして投げ抜いた日大三高の山崎選手は、高校入学直前の2 年前に小児脳腫瘍の手術を受けている。「野球なんかとんでもない」「手術しても歩けなくなるリスクがある」と数カ所の病院で言われた末の手術だった。その後、驚異的に回復し再び白球を握った。

同じ病気で子どもを亡くした山崎選手の知り合いの男性は「自分のためというより、病気で苦しんでいる人やお世話になった人のために頑張っているのではないか」と感じる。当の山崎選手は「病気を経験して、全てのことに感謝し幸せだと思えるようになった。打席では勝負強く、マウンドでは冷静でいられるようになった」と言う。

困難を乗り越えてきた人は、例外なく謙虚で感謝の気持ちを持っているとつくづく思う。
自分は1 人で生きているのではなく、多くの人に支えられて生きていると思うことが、自分自身のことだけでなく人のために何かに取り組む原動力となるのだろう。
決勝で敗れはしたがほほえんで甲子園を去った山崎選手を見てそう感じた。

                                      ※朝日新聞4月4日引用


                                         K.H



コラム「オフ・ザ・ボール」 2010年3月1日

[オフ・ザ・ボール] 投稿日時:2010/03/01(月) 22:33

バンクーバー五輪が多くの感動を私たちにもたらして終わり、パラリンピックが始まろうとしている。
 
選手達は長い年月、厳しいトレーニングに取り組み、掴んだ五輪代表の座である。ベストを尽くしたに違いないと思うが、中にはマスコミの話題となり大きな精神的プレッシャーと闘ってきた選手もいる。
 
肉体的にも精神的にも極限まで自分を追い込んでまで、競技に向かわせる原動力は何なのか。浅田真央選手はスケートが大好きだった。リンクを滑ることが喜びだったという。浅田選手のようにその競技が好きなことは全ての選手に共通することであろう。
 
しかし、本当の理由は次のようなこではないだろうか。自分にとって本当に大切なものは何か自覚し、自分の価値を高められること、真の自分らしさが出せることである。その競技に打ち込んでいる自分が本当の自分であると。
 
そんなことを考えながら、ある学校の卒業式に参加していると、校長先生の式辞と卒業生代表の言葉の中に、その学校のモットーである言葉が聞かれた。「Be yourbest and truest self.」( 最善のあなたでありなさい。そして最も真実なあなたでありなさい)。
 
                                           K.H

コラム「オフ・ザ・ボール」 2010年2月1日

[オフ・ザ・ボール] 投稿日時:2010/02/01(月) 22:33

『気持ちとトラップは前へ、頑張ります』

鹿島アントラーズの内田篤人選手は、今年でJ リーグ5 シーズン目を迎える。入団1年目からレギュラーとなりオリンピック、A 代表と全て不動のレギュラーとして活躍してきた。そんな内田選手が昨年は疲労から体調を崩し、心身ともに苦しい状態だったが、なんとか前向きに乗り切った。

小・中学と指導したコーチは「さぼろうとする姿を見たことがない」。清水東高時代は毎朝5 時に起き朝練に行った。遅刻したことは一度もないという。「フォワードからディフェンスへのポジション変更を含めどんな指示も素直に受け入れ、課題を克服するまで練習をやめなかった」それは、「こつこつ受験勉強をするよう」だったという。

素直な気持ちと、1 日1 日を大切に目の前の課題に取り組んでいく姿勢が、大成する秘訣だとあらためて感じる。

昨年、体調不良が原因で積極性が無くなり、前へ行く意識が消えかけていた時、岡田監督に相手から逃げるなと助言された。その監督へ年賀状に書いたのが冒頭の一文である。

体調を万全にして、W杯で活躍して欲しい。

                                                                                             K.H

コラム「オフ・ザ・ボール」 2010年1月1日 

[オフ・ザ・ボール] 投稿日時:2010/01/01(金) 22:05


「心を鍛える言葉」( 注)の中に以下のような内容があったので紹介したい。

「心の力は遺伝ではない。体を鍛えるのと同じように、きちんとしたプログラムでトレーニングすれば強くすることができる。」「苦しいことに耐えれば心は強くなる。頑張れば根性がつく。というようなことは時代遅れであり、根拠のないことだ」

そして、最近のメンタルトレーニングは、鍛えるべき心の力をメンタルスキルという7つの要素に分けて評価し、その結果に応じて具体的にトレーニングするという方向に進んでいるのだそうだ。

なるほどなと思いつつ読み進めるとメンタル強化のための幾つかの具体的な方法があった。メンタル日記のすすめ、自分を見つめ直す「内観法」、「強化の法則」(自分が達成したいことを口に出して言えば言うほど、イメージすればするほど、それが達成される確率は強くなる)などである。

また、最近スポーツ界で言われている究極の集中状態「ゾーン」についての記述もあり大変興味深かった。これからはスポーツに限らず、何かに取り組む時のキーワードは「頑張る」から「楽しむ」や「感謝」へ変化しているのかなと感じた一冊であった。

                                   ( 注白石豊著、生活人新書)



                                            K.H
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